ミュージカル「シシ」への距離②「南三陸町水戸辺のシシオドリ復活劇」

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皆さまこんにちは!

みんなのしるし 、制作担当の都甲と申します。

さて、今回は前回にも少し触れた、ミュージカル「シシ」のモデルとなった「行山流水戸辺鹿子躍(ぎょうざんりゅうみとべししおどり)についてご紹介したいと思います。

実は、この水戸辺のシシオドリの復活劇そのものも、これだけで十分ドラマになるのでは??というくらい面白いお話なのです。

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水戸辺は、現在の南三陸町の南側にある小さな集落です。


水戸辺では、近代に入る頃には、すでにシシオドリの文化は失われていました。

しかし昭和57年に、道路工事の現場から「奉一切有爲法躍供養也」と書かれた享保年間に彫られた石碑が発見されました。「生きとし生けるものの供養のために躍る」という意味だそうです。

南三陸町観光協会HPより


この石碑から水戸辺が行山流の発祥の地だったのではないか?

という説が持ち上がり、地元の方々が「失われたシシオドリを復活させよう!」という活動を始めました。

その際に水戸辺の方々がシシオドリを習ったのは、岩手県一関市舞川にある、行山流舞川鹿子躍(ぎょうざんりゅうまいかわししおどり)でした。

実はその舞川には「鹿子躍発祥の地は本吉郡水戸辺村である」と書かれた古文書が伝わっており、舞川の人々はその昔、水戸辺からシシオドリを習っていたのでした。

400年もの時を超えて、発祥の地へと戻ってきたシシオドリ。

行山流水戸辺鹿子躍は平成4年に正式に復活します。

劇作家黒川さんと、行山流鹿踊の装束


…しかし、この復活劇にはもう1つのドラマがあるのです。

次回、そちらのお話をご紹介したいと思います!

お楽しみに☆

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