時代とともに進化する伝統〜門中組虎舞・繋ぎ続ける知恵と覚悟〜

みなさん、こんにちは。地域おこし協力隊の佐藤凪です。 今回は、大船渡市末崎(まっさき)町で数百年の歴史を誇る郷土芸能「門中組虎舞(かどなかぐみとらまい)」の振興会の大和田操さんをはじめとする三役の皆さんにお話を伺ってきました。

門中組虎舞の歴史

門中組虎舞は、かつて中井地区と門之浜地区が手を取り合って始まった伝統芸能です。

「自分たちの代で途絶えさせたら末代までの恥」           

そう笑いながらも力強く語る言葉の裏には、先祖代々受け継がれてきた誇りと、並々ならぬ使命感が滲んでいました。

過疎化に伴う人手不足は深刻で、かつて3頭で豪華に披露していた演舞も、現在は体制を変えて工夫して出演するという状況にあります。しかし、門中組の皆さんは決して立ち止まりません。

「見て覚えろ」という昔ながらの精神を脱却し、足の踏み込みや体の角度まで丁寧に言葉で伝え練習。さらに、スマホや映像を使った客観的な反省会を実施しています。また、地区外からの参加も全面的に認めるよう規約をいち早く改正し、近隣地域や北海道のプロ団体「乱拍子」との深い絆を育むなど、時代に合わせた進化を遂げています。

「一度休めば二度と戻らない」という強い危機感のもと、道具の修繕費や練習拠点の維持、行政支援の削減といった厳しい現実に直面しながらも、工夫と情熱で歩みを止めない姿勢には胸を打たれるものがありました。

伝統を守るとは、過去の形をただ保存することではなく、変わりゆく時代の中で知恵を絞り、次の世代や新しい仲間に開かれた熱量を繋ぎ続けていくことなのだと実感します。

門中組振興会の皆さん、継承の難しさとその価値について、深く考えさせられる貴重なお話を本当にありがとうございました。

佐藤