280年をつなぐ技と絆〜平組梯子虎舞・金野会長に聞く〜

みなさん、こんにちは。地域おこし協力隊の佐藤凪です。
今回は、約280年の歴史を持つ伝統芸能「平組梯子虎舞(たいらぐみはしごとらまい)」の保存会の金野一郎(きんの いちろう)さんにお話を伺ってきました。
梯子虎舞は、高い場所で舞うという特殊で危険を伴う技術だからこそ、一朝一夕で習得できるものではありません。普段の練習では、過去に踊り、現在は梯子を降りたベテラン先輩方が指導員となり、太鼓の口伝や足の運び方、舞いを後輩たちへ一から熱心に伝授されているというのがとても印象的でした。
深刻な高齢化や担い手不足という課題に向き合う中、「先人から預かった大切な宝物を、自分たちの代で途絶えさせるわけにはいかない」と強い覚悟を語ってくださいました。
その情熱と絆は、この地域だけに留まりません。昭和初期、気仙大工として宮城県石巻市へ赴いた先人たちが現地の子どもたちに虎舞を教えたことで、現在では石巻市の無形民俗文化財に指定され「須江獅子舞」として小学校を中心に約100年間途絶えることなく受け継がれています。
遠く離れた地へ種をまき、世代や地域を超えてつながっていく伝統の力。事故を防ぐための徹底した安全管理や室内用梯子の導入など時代に合わせた模索を続けながら伝統の灯を守り続けています。
時代の変化に向き合いながら、技と情熱を託し合うことに深く胸を打たれました。金野さん、地域の宝である歴史と想いを教えていただき、本当にありがとうございました。
凪

