伝統をつなぐ情熱〜川原鎧剣舞・上野会長に聞く〜

みなさん、こんにちは。みんなのしるし、地域おこし協力隊の佐藤凪です。

今回は、立根町に深く息づく伝統芸能「川原鎧剣舞(かわらよろいけんばい)」の保存会会長であり、笛の師匠でもある上野定勝(うえの さだかつ)さんにお話を伺ってきました。

踊り・太鼓・笛のそれぞれに師匠を置き、技を厳しく継承する一方で、地元の小学校でも子どもたちが舞に親しむ。そんな地域と一体となった伝承の現場について伺う中で、

「地域から預かっている以上、自分たちの代で潰すわけにはいかない」

深刻な後継者不足という課題に向き合う中でぽつりと漏らされたその言葉が心に残りました。

どこかで、伝統を「保存会が守る過去の遺産」として捉えてしまいがちです。ですが上野さんのお話を聞くうちに、それは単なる昔のものではなく、地域というコミュニティ全体から「今の時代に一時的に託されている命」なのだとあらためて気づかされました。

自分たちの所有物ではないからこそ、次の世代へ途切れさせることなく手渡さなければならない。

郷土芸能とは、ただ舞を継承することではなく、世代や立場を超えた人々が集い、大切なものを「預かり合う」ことで地域を結びつける器なのだと感じます。

過疎化が進む現代において残していくことは決して容易ではありませんが、この考え方の中にこそ、私たちが地域社会を紡いでいくための大切なヒントがある気がしています。

上野さん、地域の未来を照らす深くて温かいお話を、本当にありがとうございました。

凪